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朝は、ちゃあんと予定にいれていたのに、歯医者さんの予約、午後3時。
図案を描き始めると、ぷっつん。
幾度ご迷惑をおかけしたことか、お詫びの言葉が見つからない。
輸入糸の麻糸は、色の出方が鮮やかすぎず、初秋のジャケットにはいい感じ。身体をまあるく包むシルエットに、どこまでも楽しいい物語が詰まっている。
明日も明後日も羽織って出かけたくなる、心がふわっと元気になる、
忘れそうになる私の創作の原点は今も静かに、ここにある。
お健やかに、美しい秋をお過ごしいただけますように。
心なしか朝夕、秋の気配を感じています。
残暑、一息ですね。
繰り延べになったままの展示会は、この秋も見送らざるを得ない事、
悲しくて、残念でなりません。
美しい作品達を、御手に 取って見て頂ける日が一日も早く来ますよう願うばかりです。
すこうし、くじけそうになると糸の部屋に籠って、わたしが還ってくのを
確かめたり、、、まあ、前を向くだけですわね。
、
暑中お見舞いを心より申し上げます。
セミたちの声に包まれる季節になりました。
北国育ちの割には、さほど苦ではなかった夏の暑さですが、この夏は少し
へこたれ気味です。
それでも、感染対策を怠ることなく、アトリエに通ってくださる生徒さんの
お元気なお顔を拝見すると、何やら不思議なちからが湧いてきます。
有難いことです。幸せなことです。
昨夏、ボレロが仕上がらないまま、アンサンブルにはなれずにいた作品、
一年越しに展示させていただきました。
お気に入りのベージュのワイドパンツに合わせて、
手持ちのお宝糸を駆使して製図も引かず、メモ書き一枚、サクッと
仕上げたわたしのジャケット。
この春、主人の手術、父の突然の入院、母の看守り。わたしが居ること
すら忘れてしまいそうな心配の連続でした。
やっと、みんな元気になって、ほっとして、わたしの為のジャケットは
褒美じゃ、褒美じゃ。
早春から暖かな日が続き薔薇のリレーの速かったこと。
ニンファ、天津乙女、マチルダ、ボレロ、シャガール、ガブリエル、オデッセイア、、、
大輪の一番花が一斉に咲き、たちまち庭は薔薇園になった。
数種のつる薔薇をランダムに絡ませたフェンスを見に沢山の方がいらしてくださった。
人伝てに我が家を探してまでも。
こんなにご挨拶したり、お褒めの言葉を頂いたりしたのは、青山や銀座の展示会の時のようでした。
余りに嬉しく、幾つもの薔薇のブーケをこしらえ、お持ち頂くと必ず、こぼれるような笑顔を下さる。
キラキラの笑顔。
お爺さまも、車いすのおばあさまも、どちらかの紳士も、奥様も、子供の手を引くママも、お仕事帰りのおねえさんも。
薔薇のモチーフと沢山の笑顔が、私の中で溶け合って、なにやら面白いかたちになりそうな気がする。
雨上がりの初夏の朝です。
薔薇守りは夕べの嵐が気が気ではなく、明るくなるのを待って庭に出る。
やっと蕾が色付き始めた娘たち、一人一人に声をかけ無事を確かめる。
手を掛けたものほど愛おしい。
ありふれた言葉だけれど、その言葉の持つ意味に改めて、心惹かれる。
何事にも心を込めて関わること、育てること、創ること、
それは、いつの日も自分を支えてくれることに間違いなく繋がっている気がしてならない。
薔薇たちが一斉につぼみを立ち上げました。
昨春からのステイホーム、心のやすらぎを求めて、薔薇教本を読み漁り、土を作り、一から育てた
薔薇たちは、春の陽に輝いています。
何かを始めると、とことん追求したくなる、夢中になり我を忘れる。中々ギブアップしない。果たしてそれは良い事かそうでもないかは分からない。
只、この薔薇たちには救われたと、めぐり逢いに手を合わせたくなる。おばあ様っぽいですが。
風薫る春は、もうすぐ。庭もフェンスもポーチも色に溢れるだろう。
薔薇のチュニックをキットに致しました。
丹精込めて、挑戦して頂けたら嬉しく思います。
この美しい春に、パンデミックなどという不安がやってきて、一年。
日常は様変わりし、アパレルの世界からも多くのブランドが姿を消し、ファッションに係わる身にとって心のバランスを整えるのが難しかった。
業界はサステナブルへ舵をとり、再生素材の服が当たり前になるのもそこまで来ているという。
何だか、寂しいな。
-春色のモヘアの段染め糸は大きな模様のかぎ針編みとふんわりゴム編み。
きっと糸が一番喜んでいる。
自粛が解かれたら、そっと羽織って、そっとでかけよう。
大好きな生成りのアンゴラ糸で、新しい作品が仕上がりました。
手を洗い直し、触れてみる。
どこまでも柔らかな、頬ずりしたい愛おしさ。
思い描いたそのままの、完成度の高い作品になりました。
一日も早く、展示会を開きたいな、作品を愛してくださるお客様に、又、お目にかかりたいなと、
ひたすら願う春です。
やがてという言葉を信じて。今も自粛の中に居て。
迎春
皆様のご健康とご多幸を、心からお祈りいたします。
この時期、まだ暗い朝の道を、走っている。もう数十年にもなるかしら、
雨の日、雪の日以外欠かさない。大した距離でもないし、さほど速くもないが、それでも、ふうふう言いながら駆けている。
がんばれ、がんばれと、決して言い聞かせない。お尻ををたたくと、
何故か弱音をはいて立ち止まってしまう。天邪鬼なのかもしれない。
代わりに、走ることはなんて、なんて、楽しいのかしらと呟く。
あの角を曲がった瞬間息をのむ、切り絵の世界。
冬の朝陽と夜空のグラデーションはオレンジ色から群青。取り残されそうな星ひとつ。ふたつ。
美しいものを捕まえに行くのだ、たったったっと。