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ご自宅から抱えていらした幾つもの毛糸の玉を並べて、
こんなセーターにしたい、丈はこの位、柄はシンプルで、袖は7分位、襟ぐりはこんな形、、、
生徒さんの新しい作品ミーティングはワクワク感がとまらない。
黒ゆきこ先生のセーター塾で培ったエスプリグッズの引き出しを全開にして、ああ、こうしたらもっと素敵といつのまにか、私がのめり込んでいる。創ることは夢のように楽しい。
こんなご時世、一玉に満たない糸も、できる限り大切に生かしてあげたい。そして何よりそのセーターは世界にたった一つの宝物になるのだから。
うららかな春の陽だまりをこの春ほどいとおしく感じたことはない気がします。
細番手のカシミヤ糸で創り込んだジャケットは、構図の段階からわくわくして製図しているのが本当に楽しかった。
そのわくわくをいつも、そのままのかたちで、仕上げて下さる彼女には、どんな感謝の言葉も見合わない。
来る日も来る日も作品に向き合ってくださる。心を込めて下さる。
手に取ると、すぐに分かる。
剪定を終えた薔薇の新芽が紅色に膨らんでいる。
サンシュユも梅も今か今かと開花を待っている。
早春の庭には、神様がそっと仕掛けて下さった、生きるというちからがある。
ほら、そこにも。ここにも。
新春を迎え、今年はかならず平穏な日々が戻ることを願っています。
幸多き一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
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先日、懐かしいお客様からお電話を頂戴しました。
もう、20年にもなりますでしょうか、わたしの作品をご評価いただき、展示会初日に必ず、お越し下さいます。
京都での展示会には遠方にもかかわらず、ご主人様とご一緒に作品を選んで頂きました。
コロナ禍で今年も展示会を断念せざるを得なかったことを申し上げ、お会いできず残念がっている私に、
お求め頂いたあの作品、この作品、楽しんで着て下さっている事、お話頂きました。
不思議なものですね、着て下さる方が、楽しく元気になるような、そんな作品を創りたいと願い続けてきた私が
こんなに元気を頂くなんて。感謝という言葉しか今見つからない。
秋薔薇が満開になりました。
朝、夕の気温が下がったせいでしょう、病害虫との戦いも一息ついて、ゆっくり鑑賞できるようになりました。
それにしても、花びらに一点の染みもなく、360度どこから見ても完璧な花を作り上げることの、何という難しさ。
労力、根気、めげないこころ。何でも一筋縄にはいかない。
台風が去って、折れた枝を手にしたときは、お百姓さんのご苦労のほんのほんの僅かに、触れたような気がした。
コロナ禍で、それぞれの痛みを、やるせなさを、過ごし、やっと少し新しい季節がやって来たと思いたい。
暖かなウールが恋しくなっている。
誕生日の祝いを兼ねて、奥湯河原の行きなれた温泉旅館に泊まり、何やら只ぼんやり過ごしてきました。
夏の疲れが出ていたのでしょうか、苦しんでいた腰痛もすっかり良くなり、おっかなびっくり日々を送らなくてよさそう。
露天の湯を囲むように金木犀が香り、川の水音に癒され、幸せな時間を頂きました。
いつもなら、編み物したり、雑誌を眺めたり、何かしら前向きなことに費やす旅館時間も、今回ばかりは欠伸ばかりしていた感じ。
さあ、チャージ完了。ひとつずつ、しっかり、心を込めた仕事をしよう。
10数年前、思いもよらない大病を患う前まで、母は私の仕事を随分助けてくれていた。
編むということが、生きがいのように何十年も過ごしてきたのでしょう、その仕事は本当に美しかった。
母の鍵針編み、特にレースは、私には足元にも及ばない。何十枚のモチーフも寸分の違いない仕立てで送り届けてくれた。
父が、話し相手にならないから、母に仕事を頼まないでくれと私に言ってきたほど、集中を切らさず編んでくれたのだろう。
どんな仕事も、一つの事を、ずっと同じ気持ちを持って続けていくことは、そう優しい事ではないと思う。
根気と根性はどこかに接点がきっとある。諦めかけると後ろからそっと支えてくれるような。頑張れ、頑張れと。
新しいこのレースモチーフの作品を見せたら、母は、私も編みたいと言ってくれるかもしれない。
そのときは、お母さんなら今もきっとできるよと、にこにこして言ってあげたい。
アシンメトリーのチェック柄でコットンプルを創りました。
色々コーディネートしてみたらやっぱり同色ワイドパンツで颯爽の雰囲気かしら。
この夏は、人生一の猛暑かもしれない。ぎらぎらのお日様を冷房の利いた部屋から眺めている。
ご近所の倫ちゃんは甲子園予選決勝で、惜しくも敗退。朝練あんなに頑張っていたのに。
いってらっしゃーい、頑張ってね、そう言うとさわやかな笑顔を返してくれた。
これからも近所のおばさんはそっと応援しているよ、コロナ禍で少し疲弊していたこころ、助けてもらったもの。
さわやかに生きる事ってホント素敵って、教わったもの。
札幌にて両親と一年半ぶりに会うことができました。
コロナ禍で帰省もままならず、電話で安否確認の長い長い日々でした。
思いのほか元気にしていて、温泉に浸かり、美味しいお食事を頂き楽しい時間を過ごしました。
母に会うときは、母が私の為に編んでくれたセーターをできることなら着ていたいと、いつごろからか、思っている。
何十年の歳月を経ても、不思議なことに古さを感じない。
シンプルなかぎ針編みも、アーティフィシャルなデザインも
すこしヨレたジーンズと絶妙にマッチするから、とってもおしゃれ。
何より、母のきらきら喜ぶ瞳を見ている時が最高にうれしい。