6月のあとりえ
毎月、高齢の両親の家事をしに帰省する生活をおくっている。
北国の初夏は花たちが一斉に咲き、たんぽぽの黄色、綿毛の白、ラッパ水仙、チューリップ、つつじ、石楠花、、、
オンパレードで再び見ることができる。それが嬉しい。
キッチンの出窓に庭の花を摘み、活ける。
食卓テーブルの母の席からは丁度目線の高さで、「綺麗ねえ、美しい、」と喜んでくれる。澄んだ目を細めて。
花モチーフのプルが仕上がった。
この頃、白い花を傍に置きたくなる。何故だろう。
目をやると、安らいで哀しみも疲れも一瞬のうちに引き受けてくれる、無条件の優しさが白にはある。
そしてここから何かが始まるような予感も秘めている。
淡いベージュ、アイボリー、そして白、私のこよなく想う色。