2月のあとりえ
立春とは名ばかりの寒さの中、時を見繕って薔薇仕事にいそしんでいる。
つる薔薇たちの誘引を終え、寒肥の穴を掘り、やっとこさ剪定までこぎ着けた。
剪定は、良い花を美しい樹形で咲かせるための、そして株の命を守ってゆくための最も重要な作業。
葉を落とした一つ一つの株に目線を合わせ、切る枝、残す枝を選別する。
芽吹き始めた若い枝も、これまで沢山の花をつけてくれた枝も、後ろ髪惹かれながら切り落とす。
やがて、私の描いた美しい樹形でこぼれるように花を咲かせるだろうと願いつつ。
剪定は、どんなかたちをもって生きてゆくか考えること。なんだか、人生にも必要な。