11月のあとりえ
親の意見と茄子の花は千に一つも無駄はない
花の数、すべてに実を結ぶそう。
二子玉川の高島屋の展示会の初日、母がくも膜下出血で倒れたと知らされ、トンボ帰りで手術に立ち会い
あの日から10年が過ぎました。横浜、釧路間の毎日の電話も、一日も欠かすことなく続いている。
母のリハビリの為にと思っていたのに、いつの間にか、私のやすらぎに代わっている。
振り返っても、母から叱られたり、特別意見されたりした記憶が全くない。
むしろ、いつも背中を押してくれている、あなたならできるわよ、あなたなら大丈夫と。今も。
母がきっと大切にしているもの、心を込めてありがとうを伝えること、手をかけた仕事の尊さ、美しいものをキラキラと目を輝かせて美しいと言えること。
あともうすこし、母の傍でこぼれる花を拾いたい。